VR市場は日々発展を続けており、様々なタイプのVRヘッドセットが登場しています。
手頃な価格で手に入るものから本格的なものまで充実していますが、種類が多すぎて「どのタイプのVRヘッドセットを選べば良いか分からない…」と悩まれている方も多いはず。
私自身、予備知識がないまま家電量販店で衝動的に購入して後悔した経験があります。
そこでこの記事では、自分に合ったVRヘッドセットを選ぶためのポイントや、数あるVRゴーグルの中から厳選したおすすめのモデルをスマホ用・PC用・スタンドアローンに分けてご紹介します。
タイプ別の特徴を把握し、自分に合ったVRヘッドセットを選ぶことで、失敗せずに満足度の高いVR体験を楽しむことができます。
VRゴーグルの選び方に迷っている際には、ぜひこの記事を参考にしてください。
VRヘッドセット(VRゴーグル・HMD)について
VRゴーグルという言葉が一番馴染みがあると思います。
VRヘッドセット(VRゴーグル・HMD)とは、VR(仮想現実)を体験するためのデバイスのこことです。
- VRヘッドセット:VRを体験するためのデバイスのこと。
- VRゴーグル:スマートフォンを使用する低価格なVRヘッドセットのこと。
- HMD:VRヘッドセット・VRゴーグルに搭載されている画面(ディスプレイ)のこと。
VRゴーグル・HMD(ヘッドマウントディスプレイ)と呼び方がありますが、この記事ではVRヘッドセットという呼び方で統一してお伝えします。
そんな、VRヘッドセットには、大きく分けて3つの種類があります。まずは、その違いを押さえましょう。
VRヘッドセットの種類
現在、市場には以下の3種類のVRヘッドセットがあります。
スマートフォンVRヘッドセット
スマートフォンVRヘッドセットは、スマートフォンをヘッドセットに装着するだけで、手軽にVR体験を楽しむことができます。
比較的安価であり、初めてVRを体験する初心者の方におすすめです。
スタンドアロンVRヘッドセット
スタンドアロンVRヘッドセットは、パソコンやスマートフォンがなくても独立して動作できます。
スマートフォンVRヘッドセットよりも高性能であり、より本格的なVR体験を楽しむことができます。
しかし、スタンドアロンVRヘッドセットは、比較的高価であることが多く、一般的にVR体験に深く没頭するプロフェッショナルなユーザー向けの製品となっています。
PC接続型VRヘッドセット
PC接続型VRヘッドセットは、パソコンに接続することで高度なグラフィックと大規模なVR体験を提供するように設計されています。
スタンドアロンVRヘッドセットよりも高性能で、最高品質のVR体験を楽しむことができます。
ただし、スタンドアロンVRヘッドセットよりも高価で、パソコンのスペックによっては動作しない場合があります。
PC接続型VRヘッドセットは、より高度なVR体験を楽しみたいプロフェッショナルなユーザー向けの製品となっています。
VRヘッドセットの選び方ガイド:必ず考慮するポイント
用途に合わせて選ぶ
VRヘッドセットを選択する際には、自分の用途に合わせた選択が必要です。
一般的なVR体験を楽しむだけであれば、スマートフォンVRヘッドセットがおすすめです。
しかし、没入型のゲームや高画質で楽しむ場合は、スタンドアロンまたはPC接続型のVRヘッドセットをオススメします。
メガネの有無
視力が悪い方でも利用できるVRヘッドセットには、主に2種類あります。
1つはメガネをつけたままでも装着できるタイプのVRヘッドセットです。もう1つは、ピンと調整ができるコンタクトレンズのようなタイプのVRヘッドセットです。
なお、コンタクトレンズを装着している方は、一般的なVRヘッドセットを利用することができます。
ストレージ容量
VRヘッドセットのストレージには、VRゲームやアプリだけでなく、動画や写真、システム関連データなどが保存されます。
そのため、ストレージに記載されている容量すべてがVRコンテンツに利用できるわけではないので、動画や写真などを本体に大量に保存したい場合は、容量に余裕のある製品を選ぶことが望ましいでしょう。
また、ゲームをメインに考えている方も、容量が多いヘッドセットを選びましょう。
最近では、ゲームの進化も凄まじくゲーム1本で約12GBも必要で、必要空き容量も41GB必要など、かなり容量を圧迫するゲームを発売されているので、ストレージ不足には十分注意する可能性があります。
スマートフォンの互換性
スマートフォンVRヘッドセットを選択する場合は、自分のスマートフォンとの互換性を確認してください。
一部のVRヘッドセットは、特定のスマートフォンにしか対応していない場合があり、アダプターが必要になる場合もあります。あらかじめスマートフォンとの互換性を確認しておくことが大切です。
解像度・視野角・リフレッシュレート
VR体験の質を左右する重要な要素に解像度と視野角(FOV)、リフレッシュレートがあります。
より高い解像度と広いFOVは、より没入型の体験を提供しますが、高価なVRヘッドセットでしか利用できない場合があります。
自分が必要とする解像度と視野角を考慮し、適切なVRヘッドセットを選びましょう。
快適性とフィット感
VRヘッドセットを長時間使用する場合は、快適性とフィット感が非常に重要です。
ヘッドセットの重量、パッド、ストラップ、レンズの調整性を評価してください。
フィット感が悪い場合は、長時間使用することができません。快適な体験をするためにも、フィット感には十分に注意しましょう。
コントローラー
自分のニーズに合ったコントローラーが付属しているVRヘッドセットを選択しましょう。
また、コントローラーの操作性や反応速度にも注目しましょう。
自分の使用目的に合ったコントローラーを選択することが、より快適なVR体験を実現するためには不可欠です。
価格
VRヘッドセットの価格は、重要な要素の一つです。
高価なVRヘッドセットは、最高のVR体験を提供しますが、すべての方に適しているわけではありません。
予算と必要な機能を考慮して、自分に合ったVRヘッドセットを選びましょう。
自分の用途や予算、必要な機能を考慮し、最適なVRヘッドセットを選ぶことが、より良いVR体験を実現するために重要です。
ケーブルの長さ
忘れがちですが、PC接続型のVRヘッドセットを検討する場合、ケーブルの長さも重要です。
短いケーブルだと、移動や回転などの自由な動きが制限されてしまいます。
自分が使う場所に合わせた適切な長さのケーブルがあるVRヘッドセットを選びましょう。
バッテリー寿命
スマートフォンVRヘッドセットやスタンドアロン型のVRヘッドセットは、内蔵バッテリーで動作します。
バッテリー寿命が短い場合、長時間のVR体験ができなくなることがあります。
バッテリー寿命が長いVRヘッドセットを選択することで、より長時間のVR体験を楽しむことができます。
持ち運びやすさ
スタンドアロン型のVRヘッドセットは、外部デバイスなしで動作するため、持ち運びができます。
一方で、PC接続型のVRヘッドセットは、パソコンに接続する必要があるため、ポータビリティに劣る場合があります。
自分が必要とするポータビリティを考慮し、適切なVRヘッドセットを選択しましょう。
タイプ別にオススメのVRヘッドセットを紹介
以下では、タイプ別に2つずつ選んだ、おすすめのVRゴーグル6つを紹介します。
スマートフォンVRヘッドセットのオススメ
初めてのVR体験にオススメ!エレコム VRゴーグル スタンダードタイプ リモコンセット ブラック VRG-M02RBK
項目 | 内容 |
---|---|
商品名 | VRG-M02RBK |
サイズ | VRゴーグル:約W182×D130×H94mm(バンド含まず)、VRリモコン:約W36×D40×H110mm |
重量 | VRグラス:約280g、VRリモコン:約33g(電池含まず) |
眼鏡対応 | ○幅約142mmの眼鏡まで対応 ※形状により使用出来ない場合があります。 |
連続使用時間 | アルカリ乾電池使用時の目安:約1800時間 |
スマホ取付方法 | フロントカバー開閉式 |
低価格で、お手持ちのスマートフォンにVR対応アプリをインストールし、本体にセットするだけで利用できます。
また、眼鏡にも対応していますが、形状などにより快適に利用できない可能性がありますので、ご注意ください。
エレコム VRゴーグル & リモコン 360度 目幅調整 ピント調整 メガネ対応 非球面光学レンズ採用 【4.7~7.0インチ以内の スマホ/iPhone 対応】 ブラック VRG-X03RBK
項目 | 内容 |
---|---|
商品名 | VRG-X03RBK |
サイズ | VRゴーグル:W約183mm×D約130mm×H約94mm(バンド含まず) VRリモコン:W約36mm×D約40mm×H約110mm |
重量 | VRゴーグル:約260g、VRリモコン:約33g(電池含まず) |
眼鏡対応 | ○幅約142mmの眼鏡まで対応 ※形状により使用できない場合があります。 |
連続使用時間 | VRリモコン:アルカリ乾電池使用時の目安:約1800時間 |
スマホ取付方法 | 差し込み式 |
さきほど紹介した「VRG-M02RBK」との違いは、重量、スマホの取付方法です。
こちらのヘッドセットの方が、少しだけ軽く、スマホの取り付けも差し込むだけなので楽です。
新しいモデルということもあり、お値段は少しだけお高くなるのでご注意ください。
スタンドアロン型VRヘッドセットのオススメ
スタンドアロン型のVRヘッドセットは、「手軽さ」と「性能」の両方を重視したい方にとてもおすすめです。
スマートフォンVRヘッドセットと比べると、お高くはなりますが、ハイクオリティなVR体験ができます。
ヘッドセット名 | リフレッシュレート | 解像度 | ストレージ/価格 | ホームページ |
---|---|---|---|---|
Meta Quest 2 | 72Hz | 3,664 × 1,920 | 128GB/59,400円 256GB/74,400円 | https://www.oculus.com/ |
PICO 4 | 72Hz/90Hz | 4,320×2,160 | 128GB/49,000円 256GB/59,400円 | https://www.picoxr.com/jp/products/pico4 |
コスパ最高のVRヘッドセットを求めている方にオススメ Pico 4
ヘッドセット名 | リフレッシュレート | 解像度 | ストレージ/価格 | ホームページ |
---|---|---|---|---|
PICO 4 | 72Hz/90Hz | 4,320×2,160 | 128GB/49,000円 256GB/59,400円 | https://www.picoxr.com/jp/products/pico4 |
- コスパが最高
- PCに接続して使用可能
- 重量が軽いので、長時間の使用でも疲れにくい
- 大迫力のVRゲームが楽しめる
- 快適な装着感と広い視野を確保している
- メガネに対応
- 「Meta Quest 2」に比べて遊べるゲームが少ない
- メガネのサイズによっては使いづらさを感じる
- イヤホンジャックがない ※USB Type-Cの変換アダプターを使えばイヤホンとして使えます
Pico Neo シリーズの最新モデル「Pico 4」は、ライバル機である「Meta Quest 2」よりも10,000~15,000円ほど安く、比較しても性能が上という高コスパなヘッドセットです。
快適な装着感と広い視野を確保しているスタンドアロン型VRヘッドセットなので、大迫力のVRゲームが楽しめますが、「Meta Quest 2」に比べると遊べるゲームは劣ります。
また、PCに接続して、PCVRとしても使用可能。重量が軽く、長時間の使用でも疲れにくいです。
※コンパクトに作られているため、メガネのサイズによっては、PICO4にハマらない可能性があります。
ゲームを楽しみたい方にオススメ Meta Quest 2
名前 | リフレッシュレート | 解像度 | ストレージ容量 |
---|---|---|---|
Meta Quest 2 | 72Hz | 3,664 × 1,920 | 128GB/59,400円 256GB/74,400円 |
- 高画質な映像が楽しめる
- 遊べるゲームが豊富
- PCに接続して使用可能
- 包み込まれるような音響が体感できる
- コードレスであるため、自由な動きが可能
- メガネに対応
- イヤホンジャックがある
- やや価格が高い
「Meta Quest 2」は、完全ワイヤレスのオールインワン型VRゴーグルです。
解像度も「3,664 × 1,920」とほぼ4Kなので高画質な映像が楽しむことができます。
遊べるゲームが豊富で、「Meta Quest 2」でしか遊べないゲームもあります。ゲームをたっぷりと楽しみたい方は、ストレージ容量が「256GB」のモデルがオススメです。
※メガネのサイズによっては、「Meta Quest 2」にハマらない可能性があります。
メガネスペーサーが付属しているため、メガネをかけたままでも使用可能。
PC接続型VRヘッドセットのオススメ
PC接続タイプのVRヘッドセットは、非常に高品質なVR体験を求める方にとって非常にオススメです。
Valve Index
名前 | リフレッシュレート | 解像度 | 価格 |
---|---|---|---|
Valve Index | 144Hz | 2880×1600 | 163,800円 |
- 視野角・リフレッシュレートが最高レベル
- 遊べるゲームが豊富
- ヘッドセットを細かく調整できる
- 価格が高額
- 解像度が「VIVE Pro 2」より劣る
- 高性能なパソコンが必要
視野角・リフレッシュレートが最高レベル。
解像度は「VIVE Pro 2」と比べると、劣りますがヘビーユーザでない限り、オーバースペックな性能になります。
また、高性能なパソコンが必要であり、推奨スペックよりも性能が良いパソコンで利用することが無難です。
VIVE Pro 2
名前 | リフレッシュレート | 解像度 | 価格 |
---|---|---|---|
VIVE Pro 2 | 120Hz | 4896×2448 | 163,800円 |
- 圧倒的な解像度(5K)により最高の没入感が楽しめる
- 遊べるゲームが豊富
- 価格が高額
- 視野角・リフレッシュレートが「Valve Index」に劣る
- 高性能なパソコンが必要
解像度が4896×2448(5K)と圧倒的です。視野角・リフレッシュレートは「Valve Index」に劣りますが、どちらのヘッドセットもヘビーユーザーでない限り、オーバースペックなほど高性能です。
こちらも、高性能なパソコンが必要になりますので、ご注意ください。
まとめ
本記事では、「VRヘッドセットについて」、「VRヘッドセットの種類」・「VRヘッドセットを選ぶ際に必ず考慮するポイント」「オススメのVRヘッドセット(タイプ別)」の4つについて解説しました。
VRヘッドセットは種類によって用途や性能が変わってくるので、購入の際は慎重に選ぶ必要があります。
目的、互換性、解像度、快適性、コントローラー、価格を考慮することで、VRヘッドセットを選ぶ際に正しい判断ができます。
「VRヘッドセットの種類が多すぎて迷う…」、「オススメのVRヘッドセットが知りたい」という方は、本記事をぜひ参考にしてみてください。